2015年2月26日木曜日

#1 相性のよいフォント(書体)を使おう その1

見やすい文書を作成するうえで、第一に気をつけるべき要素とは何でしょう。
それは、フォントの(ナチュラルな/ごく自然な)統一性です。

どれだけ機能的で整合性の取れたレイアウトを心がけたとしても、たとえば過度に多くのフォントを用いることによって、かえって文書全体が見づらくなってしまうということがよくあります。
文字に区別をつけて「見やすさを強調したい」と思うあまり、その行為が裏目に出てしまうのです。

本当に見やすい文書を作成するうえでポイントとなるのは、ひとつの文書内で使用するフォントを思い切って2~3種類に絞るという作業です

文章の中で強調したい箇所がある場合には、なるべく過度なフォントの変更はせず*、別のエフェクトをかけることで同じような効果を狙うようにしましょう。たとえば、「太字」や「下線」、「マーカー」など、このブログの文面でも実践しているようなことです。

しかし日本語フォントの多くの場合、フォントの「太字」エフェクトを用いてもさほど見た目に強弱がつけられず、むしろ全体の統一性からして逆効果となってしまうことがあります。どうしても文字の太さに変化をつけて強調したいときには、別に同じ系統のフォントで太い線でデザインされたものを選び強調箇所に用いましょう。そうすれば見た目の「統一性」は保たれるはずです。

(とはいえ、初心者にはなかなか難しいことです。)

ですから今回は、文書を作成するうえで基本の「き」にあたる、「相性のよいフォント」をご紹介します。これだけマスターしておけば、とりあえず失敗することはありません。

相性のよいフォント(書体)―日本語編

まず、一般的にWord文書でよく使われる日本語フォントは以下の通り([]内がフォント名)です。

  • Windowsのデフォルト[MS 明朝
  • Windowsのデフォルト[MS ゴシック

*ここで注意したいのですが、このふたつ、別々のフォントのようであって、同じ文字列の中に混在させてもさほど違和感はないのです。先ほど同一文書内で「過度なフォントの変更」はしないようにと言いましたが、この2書体については例外的に共存可能なフォントといえます。頭の「MS」が共通していることからも「ふたつでひとつ」の書体と考えてよいでしょう。
クリックで拡大(画像①)
それぞれフォントを単体で用いて「太字」エフェクトをかけても、すでに指摘したとおり日本語フォントのためさほどの変化はなく、見た目の強弱はほとんどつきません。
しかし、画像①のように、地の文で[MS 明朝]体を使い、強調したい箇所に[MS ゴシック]体を使えば、文字が強調されるだけでなく洗練された見た目をも得ることができます



ひるがえって、以下はダメな例です。
クリックして拡大(画像②)
もちろん、文書の用途によってもデザインの方向性はさまざまですので、あらゆる場面において画像②のデザインが否定されるわけではありません。しかし、このブログが対象としているのはあくまでも学校の授業、あるいは就活などで用いられる比較的フォーマルなタイプの文書です。
その意味で、ナチュラルな統一性を重視したデザインをまずはマスターするようにしましょう。

今回はここまで。
次回は「相性のよいフォント(書体)―アルファベット編」です。
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2015年2月25日水曜日

#プレビュー 就活に役立つ「送付状」の作成術

まずはお試し用に作ってみました。このブログでどのような情報が得られるのか、ということの参考にしてみてください。

3月1日の就活解禁を前に、今回は就活に役立つ「送付状」の作り方を解説します。

送付状とは、履歴書やエントリーシートと一緒に封筒に入れて送る添え状のことです。

さまざまな就活支援サイトでその書式が紹介されてますが、実際のところ、「こんなきれいに作れないよ…」という学生は多いのではないでしょうか。

ぜひこの記事を参考にして、ご自身で作成してみましょう。

作成例(A4用紙):

クリックして拡大

作成の手順と解説:

クリックして拡大

➊ ページの余白設定を変更する
手順: 画面上部の[ページレイアウト]タブ→[余白]→[やや狭い
解説: 今回は、見た目のバランスを考えるとデフォルト(初期設定)の状態ではページの余白が広すぎます。そのため余白の設定を[やや狭い]に変更します。

➋ 文字列をページの右側に揃える
手順: 画面上部の[ホーム]タブ→[段落]グループ→[文字列を右に揃える
解説: たまにスペースキーで空白をたくさん挿入することで文字列をむりやり右側に寄せている人を見かけますが、これは文書全体のバランス(見栄え)を著しく害してしまうのでやめましょう。

➌ テキストボックスを挿入する
手順: 画面上部の[挿入]タブ→[テキスト]グループ→[テキスト ボックス]→「横書きテキスト ボックスの描画(D)
解説: この操作は、上の画像のように「テキストを行の途中から何行にも渡って整列させる」目的のために行います。このような見た目の効果を得られる他の方法もあるのですが、今回紹介している「テキスト ボックス」は初心者にとってもっとも簡単なものです。
テキストボックスを作成したら、方向キー(↑↓←→)で位置の微調整を行いましょう。ページの最初の行で右に揃えた「日」の文字と、テキストボックス内の最も右側にある文字(上の画像では「号」)とが見た目上整列する位置に合わせて調整します。

➍ 文字列をページの中央へ揃える
手順: 画面上部の[ホーム]タブ→[段落]グループ→[中央揃え
解説: ➋の手順とほぼ同じです。この操作によって、文字列が正確にページの中央に揃います。見た目もいくぶんカッコよくなります。

クリックして拡大

➎ 箇条書きを使う
手順: [ホーム]タブ→[段落]グループ→[箇条書き]→「行頭文字ライブラリ」→「
解説: 箇条書きツールを使うと、瞬時に見た目が整います。単に文字列の中で「・(中黒)」を使うだけもよいのですが、箇条書きツールを使うことでパッと見強調することができますね。また、二行目以降(改行後)は自動でこの「箇条書き」が適用されていきます。いらないとおもったら、Back Spaceキーで削除すると、もとの状態に戻すことができます。

という感じで、いかがでしたか?
「初心者にもわかりやすい」と銘打っておきながら、うまく解説できていないような気もしますが…。初めての投稿ということで、ご容赦ください(今後の投稿の中で徐々に改善していくつもりです)。

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このブログについて


はじめに

PCを使えないことには、大学の課題も提出できないこのご時世
数あるPCソフトの中でもMicrosoft Office Wordは、現代の大学生にとって
大変重要度の高いマストアイテムといえます。
発表のレジュメを作成したり、レポートを書いたり、はたまた就活用の文書を作成したり、といった大学生活を送るうえで欠かせない「文書作成作業」は、すべてこのWordを使って行います。要するにWordは、大学生にとって使いこなせるに越したことのない、標準装備であることが前提のツールなのです。

とはいえ、大学入学までにWordをまともに使ったことがある、と自信を持って言える人はそう多くはないでしょう。でも、世の中は残酷です。大学ではWordの使い方なんか(当然のことながら)いっさい教わりません。つまり
Wordを使った文書作成術はすべて独学で習得しなければならないのです(そんな無茶な…)。たいていの学生は、けっきょくWordを使って「文字を打つだけ」にとどまってしまい(それでも卒業はできますから安心してください。しかし)、これは大変もったいないことです

このブログでは、そんなWord初心者にもわかりやすい解説で、「大学生に特化した」Word文書作成術を紹介していきます。Wordを使って美しく見た目にも分かりやすいレイアウトができれば、周りの友達から、あわよくば先生からの高評価も期待できるしょう(?)。ぜひこの「大学生のための美しいWord文書作成術をマスターして、友達よりも一歩先に進んだプレゼンテーションができるようになりましょう

※このブログではMicrosoft Office Word 2010での操作を基本としていますが、紹介する操作・手順は2010以上のバージョンであればほぼ同じように適用されるはずです。


よろしくお願いします。